2017年11月に行われた、外国人実習生受け入れ制度の改定により「介護職種」における外国人実習生の受け入れが始まりました。
当組合も、日本の看護師資格を持つ職員を常駐させ、受け入れ体制が整ってはおりますが、実際のところ「介護職種」での実習生受け入れには他職種にはない高いハードルが設けられています。
それが
・入国時に「日本語検定試験N4を取得済み」
・入国後1年後の「日本語検定試験N3を取得」
になります。
やはり「対人コミュニケーション」が必要とされる職種には、どうしても一定の「日本語能力」が必要であり、それが上記条件の理由となっているようです。
ただこの条件、介護技術取得を希望する外国人にとってはやはりなかなか難しい条件です。
日本語検定試験と日本のその他の外国語試験と同一に考えられませんが、たとえば「日本の介護士は就労1年後に英検3級を得なければならない」という事だと、若干のイメージが抱きやすいかもしれません。
彼らは「介護職」のエキスパートであれど、多言語習得を目的としてないからです。
まして日本の中高での英語教育という土台がある状況ではない中での外国人による日本語能力取得はなかなか思うように進まないでしょう。
現在、日本は「高齢化社会」が先行しているものの、他国でも経済成長と共に「高齢化社会」に向けての介護システムや介護手順の取得が叫ばれています。
日本の介護システムの輸出は、決して日本の不利益になりえません。
外国人介護人材の流入により、新たな日本の介護システムの構築も否定できません。
「介護職種受け入れ開始」からはや半年以上、いまだ介護実習生の来日は50人に満たないと思われます。
「対人コミュニケーション」も大事だと思いますが、実習生受け入れを拡大するには、制度上もう若干の修正も必要かもしれません。