新たな外国人実習生法が施工されて早一年、昨年の11月に「介護職種」における外国人実習生受け入れが始まり、海外からは日本の介護を学びたい人材も多いのですが、未だ全国で200人超程度の入国のようで、当初の予想に比べなかなか進んでおりません。
当組合も、看護種目での実習生受け入れが可能ですが、未だ受け入れ要望がない状態です。
やはり大きな障壁になると思われるのが、その高い「来日前の日本語能力」
通常、実習生は各職種において「同等業務従事経験」を問われます。
しかし介護職種においては介護施設利用者等とのコミュニケーションを図る能力を担保するために、「日本語能力要件」があり、それが来日前の外国人実習生にとってはなかなかの障壁になるのです。
現在求められているのは、「日本語能力試験」を例に挙げると、来日前に「N4」をクリアして来日、来日1年後に「N3」をクリアしてようやく実習2~3年が可能になります。
日本人にとってこの「日本語能力試験」は馴染みのない試験ですが、この試験は最高のN1から初歩級N5までの段階があり、来日経験や日本語学習経験のない外国人にとって、まず来日前にN4取得と言うのはなかなかの壁です。
介護実習希望の外国人は、決して「日本語留学」ではなく、あくまで「介護実習」を目的にした来日ですので、「日本語学習意欲」の部分から違ってきます。
もちろん日本での生活を考えると「日本語が話せる」というのは望むべきところでもあり、日本での生活を豊かにします。
ただ、やはり「来日前」というのがなかなか結果を残しにくいです。
さらに来日後1年の間に「N3」まで日本語レベルを上げなくてはいけません。
しかも介護実習をしながらです。
本当に難しい条件です。
これが結果として、現時点での介護実習生来日200人程度の状況を作っているように思えます。
当初の憶測では、現時点で5000人近い受け入れが予想されていましたが、やはり現実は難しいようです。
当組合も、提携送り出し機関に何人も介護実習来日希望者がおります。
質問等があれば、お気軽にお尋ねください。