先日、参議院でも「入管法改正」論議が行われ、賛成多数で可決されました。
新たな入管法改正により、外国人技能実習2号、いわゆる2~3年の実習期間が終わった場合、最長5年日本に滞在可能になる「特定1号」に条件の下で移行できるようになるとの予想です。
まだ詳細が把握できていないので、それが分かり次第また意見を上げていこうかと思います。
それよりももう一つ、気になる記事がありました。
それは「短期滞在外国人の年金一時脱退金増額」というものです。
日本では、日本人のみならず働く者すべて、短期滞在外国人も例外なく「年金保険料」を国に収めています。
さらに原則的にこの年金保険料は「労使折半」ですので、労働者と同額を勤務先企業も払っているわけです(社会保険の場合)。
実習生は若い力が多いため、例えば年金受給年齢に達しない間に、日本を後にするものがほとんどです。
ですので、彼らが支払った「年金保険料」は明らかに「払い損」となる訳です。
もちろん「年金」の基本姿勢は「現役世代が老齢世代を支える」というものですので、「払い損という概念はおかしい」という年金設定権者は言うかもしれませんが、実際に「払い損」が明らかな状況の中で心地よく支払ってくれる人もいないでしょう。
例えば、こういった「年金受給年齢に達しない間に年金を脱退する」という状況が出た場合、国に申し出て「脱退一時金」と言うものが取られます。
36か月以上働いていたとしても、上限は36か月分ですが、計算すると、それまで支払った半額程度が返還されるようです。
実は実習生に最も多い「やるせない気持ち」と言うのはこの「年金保険料」です。
日本の年金保険料は、給与総支給に対して著しく高く、またそのほとんどが「払い損」となると、やはり不満も燻ります。
それを分かって入国してきますが、実際に面前に出てこないと人間は実感できないものです。
個人的な意見ですが、「脱退一時金」の増額は、こういった不満感をいったん和らげるのではないかと思います。
まだ一報だけですので詳細は分かりませんが、これも興味のある内容ですので、追ってみたいと思います。