2018年5月28日
先日のニュースの中で「コンビニエンスストアにも外国人実習生」、という記事を見ました。
記事の骨子は「工場だけでなく、コンビニエンスストア業界も人手不足が顕著なので、業界団体がこの業界にも外国人実習生制度で外国人労働の参入を希望」というものでした。
ここでおさらいをしなければいけないのですが、この「外国人実習生制度」と言うものは、基本的に「労働者」ではなく「実習生(実技を学ぶ者)」として導入された制度であり、基本的に従事する仕事に関しては「実習として日本の貴重な技能を学ぶことができる仕事」というものに限定されております。
この「コンビニ業界」というのは、それに当たるのでしょうか?
私個人的には、日本のコンビニシステムは他国に抜きんでて素晴らしいものだと思います。
もちろんそのシステムを各国に伝播していくべき「日本の誇る技術」だと思いますが、果たして「現場で学べるものがどれほどあるか?」という所です。
あまり詳しくないので軽々には言えませんが、日本のコンビニ業界のシステムは高度になりすぎており、「現場で学べる技術はほぼない」のではないでしょうか?
そうであれば、「外国人実習生制度」の枠内でのコンビニ業界に対しての外国人労働は、根本から難しいように思えます。
ただし片方で「労働者不足」というのも顕著です。
かつてはセブンイレブンに代表されたように「朝7時から夜11時まで」という営業形態、これも当時からしてみたら革命的な労働時間でしたが、最近のコンビニエンス業界は「24時間労働」が基本であり、常識になっています。
昼の仕事ならまだしも、夜間業務の従事希望者はかなり少ないのでしょう。
都心部では多くの外国人がすでに就労していますが、そのほとんどが「留学生」と思われます。
外国人の留学生は「週28時間を上限」と法令で決められています。
これほどまで多くなった24時間コンビニエンスストアに対して、日本人労働者+外国人留学生だけでは足りないのももちろんでしょう。
「外国人実習生制度」と「外国人労働許可」は基本的に合致していません。
なにか、その点で「理由のつく形」で落ち着くか、根本的な「外国人労働の解釈変更」が必要かと思います。